西武平良海馬投手(21)が開幕から32試合連続無失点のプロ野球新記録を樹立した。

1点リードの9回から登板。先頭ビシエドに遊撃への内野安打を許したが、続く福留を三邪飛、前の打席で2点適時二塁打を放っていた堂上をスライダーで空振り三振。最後は代打木下拓をカウント0-2から外寄り152キロの直球で空を切らせて締めた。

お立ち台に上がった右腕は「日本記録になってうれしいです。(この日のマウンドは)1点取られたら同点なので、0点を意識しました。点を取られなかったのでよかったと思います」とひょうひょうと? 振り返った。

平良は前回10日のDeNA戦で9回を抑え、16年中日田島のプロ野球記録に並んでいた。開幕からの条件を外すと、連続試合無失点のプロ野球記録は06年藤川(阪神)の38試合が最長。あと2試合で03年豊田(西武)14年比嘉(オリックス)がマークしたパ・リーグ記録の34試合に並ぶ。「また明日の試合(広島戦)も投げたら、(無失点記録を)積み重ねられるように頑張ります。(藤川の38試合も)超えられるように頑張ります」と、表情を変えることなく意気込みを示した。

▽西武辻監督(平良に)「いやいや、すごいことだと思うよ。そりゃ完璧に抑えた試合ばっかじゃないけど、やっぱり試合やっていると味方のエラーであったり、失点することはよくあるんだけど、それが32試合も続いているというのは」

▽中日田島(西武平良の32試合連続無失点記録に)「開幕からの連続無失点記録だけでなく、上には(阪神)藤川さんの記録があるので、ぜひそこまで頑張って欲しいです」

 

◆生まれ 1999年(平11)11月15日、沖縄県。

◆経歴 沖縄・八重山商工から17年ドラフト4位で西武入団。高3夏は1回戦敗退。

◆最速 高校時代は151キロ。プロ1年目は2軍で156キロ、2年目に158キロ、20年7月19日楽天戦ロメロの打席で160キロを記録。160キロ台は日本人6人目。

◆鋼の筋肉 高校時代から取り組みベンチプレス130キロ持ち上げる。体重はプロ入り後10キロ増。

◆幸運のクワガタ 19年7月に新しくなった若獅子寮に引っ越した際、部屋に入ってきたコクワガタを飼育。同時に1軍抜てき。シーズン終盤に自然に返した。

◆愛称 男梅。ノーベル製菓の男梅マスコットに似ていることから。

◆好きな選手 高校時代は「タイプが違うから」と日本ハム金子にあこがれ。

◆好物 焼き肉。「肉だけじゃなくてなんでも食べます」。

◆嫌い 唯一オクラ、納豆などねばねば系は苦手。

◆サイズ 173センチ、100キロ。右投げ左打ち。

◆タイトル 昨季54試合で33ホールドを挙げ新人王に輝く。推定年俸は4200万円。