2年連続首位打者へ爆走中のDeNA佐野恵太外野手(26)が22日、打撃で悩んでいた過去を打ち明けた。

横須賀市内の球団施設で練習後、取材に応じ「序盤(守備の)シフトをなかなか今まで経験することがなく、意識してしまった自分がいた。相手がいるスポーツなので抑えてくるように投げてくるし。データもこの時代になるとすごく多い」と心情を吐露した。

序盤は悩んだ。3月は打率2割1分1厘。ヤクルトなどがデータを基に、三塁手が一、二塁間を守り、遊撃手も二塁より右に守る佐野シフトを敷いた。気にしないようと思っても、ついつい意識してしまった。「1枚2枚、常に相手より上にいけるように意識しながら。自分で頭の中で整理して打席に入るようにした」。4月1日ヤクルト戦、同6日中日戦は左方向へ1試合3安打。徐々にシフトを破ると、現在は極端なシフトを敷かれる場面がほぼなくなった。

調子をぐんぐん上げてきた。月間打率は

4月=3割2分3厘

5月=3割4分4厘

6月=3割6厘

7月=4割5厘

7月9日に打率トップに立つと、オールスターまで、その座を譲らなかった。

今年は東京五輪があるため、変則日程となっている。後半戦に向けての中断期間は約1カ月ある。「前半戦終わって、まずは体のことと頭の中の整理をして、ゲームに入っていければ。打撃を1カ月でさらに良くして、前半戦よりもレベルアップして後半戦に入れるように。遠征が続くが、バットを振る量を落とさないように。練習量を確保していきたい」と意気込んだ。

2年連続首位打者になると、セ・リーグでは97、98年の鈴木尚典(横浜)以来23年ぶりとなる。「まだまだ、あと60試合ぐらいあるので、タイトルは意識することなくプレーできている。もちろん意識しながらプレーしないといけない時は、シーズン終盤にくると思いますが。まずはチームのためにヒットを打つことだけを考えたい」。残り57試合。鈴木尚と同じ右投げ左打ちの中距離打者は、受け継いだ背番号7を再び光らせる。【斎藤直樹】