“常総のバレンティン”が、ついに1軍でベールを脱ぐ。巨人菊田拡和内野手(21)が28日、川崎市のジャイアンツ球場で1軍練習に参加した。

小林に「キク、おるんか!? 」などとイジられながら、人一倍声を張り上げた。「1軍は初めてなんですけど。誠司さんがずっと声をかけてくれて(笑い)。最初はずっと緊張していて、声も出ないような感じもあったんですけど。おかげで元気出せたかなと思います」と振り返った。

19年に常総学院(茨城)からドラフト3位で入団した高校通算58発のパワーヒッター。がっちりした体もプロ2年目でさらに大きくなった。体重は昨年、最大でも97キロほどだったが、今年に入ってからは101キロほど。「マジで体はでかくなりましたね。ウエートとご飯をしっかり食べて。体重は増やそうと思っていた。距離も、逆方向に伸びて来ているのかな」と徐々に手応えを感じている。

チャンスが回ってきた。今季は3軍と2軍を行ったり来たりの時期もあった。しかし、イースタン・リーグでは37試合に出場し、打率2割4分3厘、3本塁打。7月に入ってからは2本塁打を放った。エキシビションマッチ最初のカードとなる31日からのオリックス2連戦(京セラドーム大阪)と8月3日からのソフトバンク3連戦(ペイペイドーム)の5試合に同行する。NPB通算301発を放っているソフトバンクのバレンティンばりのパワーで、1軍デビューへ向け、猛アピールする。【小早川宗一郎】