阪神ロベルト・スアレス投手(30)が後半戦初登板でゼロ封を決め、首脳陣を安心させた。

1軍合流日の9回、4点リードの場面で登板。3番佐野からの好打順を1奪三振1安打で無失点。「自分のことよりも勝ったことが大きい。その中で投げさせてもらえたので、そういった意味では良かった」と冷静に喜んだ。

まずは佐野をチェンジアップで左飛に仕留める。4番オースティンに左前打を許した後、5番宮崎は156キロツーシームで空振り三振。6番ソトからは155キロツーシームで詰まらせて一ゴロを奪った。最速は158キロを計測。オースティンの打球速度164キロが電光掲示板に表示されると、自身が持つ虎最速163キロの更新かと東京ドームがザワめくほど、強い速球は健在だった。

球宴登板後に一時出国し、7月25日に再来日。隔離期間を経てシート打撃などで状態を上げ、調整登板なしでこの日1軍復帰したばかりだった。リーグトップ25セーブを誇る守護神の危なげない内容に、矢野監督は「もちろん久しぶりだから違和感はあるにしても、スアちゃんがいるのはブルペン全体の中で大きい。いてくれると安心感が増す」と納得顔。救援陣がさらにどっしりとしてきた。【佐井陽介】