阪神佐藤輝明内野手が、2試合連続で鉄砲肩を披露した。初回2死二塁のピンチ。ビシエドの右前打にチャージすると、ホームへのワンバウンド送球で二塁走者京田をタッチアウトに仕留めた。

前日19日の試合後には「名古屋からもいい流れでいけたら」と意気込んでいたが、いきなりチームに勢いを与えた。外野手としては今季5個目の補殺で広島鈴木誠の10個に次ぎ、リーグ2位タイ。強打だけでなく強肩も脅威となっている。

あの時の佐藤輝はもういない。4月23日DeNA戦。満塁のピンチで右前打を後逸し、一挙4得点を許した。「プロとしては恥ずかしいプレー」。矢野監督からは厳しい言葉を投げられていた。あれから約4カ月。右翼での先発日には、1日も欠かさずノックを行ってきた。日々の積み重ねが実を結びつつある。

前日19日には、8回裏1死満塁で宮崎の右翼へのライナーを捕球すると、ワンバウンド送球でタッチアップを阻止した。直後の打席で23号ソロを放ち球団新人記録を更新。この日も好守備の直後、2回に打席が回ってきたが三邪飛に倒れ“再現”とはならなかった。7回には自身の持つ新人最多を更新する128個目の三振。この悔しさはバットで取り返す。【中野椋】