DeNAが「夏の風物詩」となった「8月の3連発花火」で快勝した。0-0で迎えた7回2死から5番宮崎敏郎が10号、6番ソトが18号、7番牧秀悟が15号と3者連続本塁打。2安打に抑えられていたヤクルト奥川を一気に打ち崩した。三浦大輔監督は「その前の回のピンチをしのいで、(奥川の投球が)少し甘くなったところを見逃さずに、しっかりと捉えた宮崎のホームラン。ソトもうまく打ちましたし、流れに乗った牧も3連発」と振り返った。

6回に、先発の京山将弥が1死三塁のピンチを無失点で切り抜けていた直後だった。三浦監督は「展開的にも0-0で終盤で。先制点を宮崎が放り込んで、盛り上がった中で、ソトがさらに盛り上げて、牧がさらに盛り上げて、すごい盛り上がりだった」と興奮状態になった三塁側ベンチを説明した。

DeNAの3者連続本塁打は、18年8月17日広島戦(横浜)の8回に筒香嘉智、宮崎、ソトが放って以来3年ぶりとなる。その前年の17年8月22日広島戦(横浜)では筒香、ロペス、宮崎が3連発でサヨナラ勝ちをマークしている。DeNAの3連発以上は12度目だが、そのうち6度が8月。最近は横浜で夜空に3連続花火を打ち上げてきたが、今年は東京ドームに場所を移した。

3連発を締めたのはルーキー牧だ。DeNAで新人が3連発に絡むのは初めて。わずか2日前には、球界で始めて新人のサイクル安打を達成している。三浦監督は「本当にルーキーっぽくないというか、ルーキーということを忘れるぐらい。普段話しても、グラウンドで見ていても。言われれば『ルーキーだな』と感じるぐらい」と評した。その上で「普段は世間話もしますし『今日も頑張るぞ』と声掛けもします。『散髪したな。刈り上げてさっぱりしたな』と言うぐらいですけどね。歴史を塗り替えてきてますから。すごい選手です」。記録を次々に打ち立てる背番号2に脱帽した。【斎藤直樹】

▼DeNAは7回に宮崎、ソト、牧が3者連続本塁打。DeNAの3者以上の連続本塁打は、18年8月17日広島戦(筒香-宮崎-ソト)以来12度目。この日は3人目にルーキーの牧が打って達成。2者連続弾のあとに新人も1発で続いたのは、50年6月4日阪急戦の毎日(呉昌征-別当-戸倉)87年7月1日近鉄戦の阪急(石嶺-簑田-本西)に次ぎ34年ぶり3度目で、セ・リーグでは初のケースだった。