春季リーグ戦を制した国学院大が、2戦目で白星を挙げた。

リーグ戦初先発の坂口翔颯(かすが)投手(1年=報徳学園)が、6回を被安打1の無失点に抑えた。

主将でドラフト候補の福永奨捕手(4年=横浜)は、開幕戦で受けた死球の影響で右手首の骨挫傷となり、先発を外れた。DeNA神里和毅外野手(27)の弟、神里陸捕手(1年=東海大相模)がスタメンマスクをかぶった。鳥山泰孝監督(46)は「坂口がよく投げてくれた。神里もよく頑張って、1年生バッテリーが流れをつくってくれた」と話した。

打線は初回2死一塁、4番に入った山本ダンテ武蔵外野手(4年=大阪桐蔭)の右中間を破る二塁打で先制。さらに2死二塁で、山本大輔外野手(3年=大手前高松)の内野安打が相手の失策を誘い、さらに1点を追加した。しかしその後は追加点を奪えず、安打は3本のみ。鳥山監督は「ランナーの飛び出しやけん制死、打席の内容も質を上げていかないといけない。白星につなげられたのは収穫ですが、課題は満載です」と振り返った。

開幕戦で、1部に昇格した日大に無得点で敗れた。春秋連覇に向けて力んでいた4年生も多く、指揮官はミーティングで「リラックスして楽しむつもりでいきなさい。でも絶対に勝つ、負けないという執念も必要」と伝えたという。

ケガのため出場できなかった福永は、ベンチでチームメートに積極的に話しかけていた。初先発の坂口には「同じ1年生の神里が先発で、正直投げやすいだろう」と声をかけ、同学年の山本ダンテ武蔵には「俺は出られないから、頼むよ」と思いを伝えたという。主将の姿に、鳥山監督は「人の心をつかんでアドバイスができるのが、彼の成長です」と話した。