ソフトバンクが連勝で、11日以来約2週間ぶりに勝率5割復帰した。試合を決めたのはリチャード内野手(22)だ。

同点の7回無死で、日本ハム3番手井口から決勝の5号ソロ。「だいぶ、詰まっとったっすね。いくと思ってたんですけど、だいぶギリギリでした」。打った瞬間に確信してほえたが、左翼テラス席へ飛び込んだ1発に苦笑いした。

前日25日は、2日の1軍昇格後初のベンチ外だった。相手投手との兼ね合いで先発を外れ、代走や守備要員を優先したことで欠場となった。「自分って足でも使えないですし、守備でも使えないですし。もっと頑張らないと」。悔しさもあったが、空いた時間を有効活用した。「勉強の日みたいな感じでしたね。ウエート室でも試合を見て、マッサージチェアに座りながらも試合を見てました」。トレーニングの傍らで試合に目を凝らし、終了後に球場を後にした。「こういうチームの中でプレーしているんだなって。改めて自覚というか、もっと頑張らないとという気持ちにはなりました」。奮い立つものを感じ1日で結果につなげた。

勝利のハイタッチでは、観戦に訪れていた孫正義球団オーナーと初対面し「めっちゃ優しそうでした。来てるときに打てたので良かった。名前を覚えてもらってたらうれしいです」。少年のように目を輝かせ“御前弾”を喜んだ。若き大砲の活躍で、3位楽天とは1・5差。Aクラス浮上が見えてきた。【山本大地】