静岡大のドラフト候補右腕・石田雄大(4年)が、悪天候の中でも役割を果たした。今秋リーグ2戦目の静岡理工大戦で先発を任され、6回2安打1失点の快投を見せた。「真っすぐで押してアウトを取れたことが良かった。最低限の投球はできた」。前日25日に6回5安打1失点と好投した同じくプロ注目右腕の井手駿(はやお、4年)に続き、チームを開幕連勝に導いた。

序盤から降り続いた雨の影響で、3回終了時点で試合が一時中断。“仕切り直し”を余儀なくされたが、「準備はしていた」と冷静に対応。通常の試合前ルーティンをもう1度行うなどし1時間48分後の再開に備えた。直後の4回に暴投で1点を失うも、最速148キロの直球にカーブ、スライダー、チェンジアップを操り反撃を断った。

今月10日にプロ志望届を提出。この日も、巨人のスカウトが視察に訪れた。それでも、石田は「スカウトの方が来ているとかは意識せず、勝利に貢献できるようにしっかり準備をしていきたい」と、口元を引き締めた。10月11日に迎えるドラフト会議への思いは1度しまい、今は、2014年春以来の優勝を目指すチームのために全力で腕を振る。【前田和哉】

◆石田雄大(いしだ・ゆうた)1999年(平11)7月8日、愛知県西尾市生まれ。鶴城小6年まで鶴城クラブでソフトボールに励む。刈谷東中1年時に野球を始める。刈谷高に進み、1年夏に県8強。大学では2年春から先発に定着し、リーグ通算13勝。右投げ右打ち。174センチ、75キロ。家族は両親と兄。血液型O。