日本ハム河野竜生投手(23)が、28日楽天戦(楽天生命パーク)で先発での今季初勝利を目指す。後半戦から先発に再挑戦中。中継ぎでは28試合に投げ防御率0・29も、先発では7試合で白星がない。習得中の新球“河野ボール”をお披露目し、チームの連敗阻止に燃える。“8度目の正直”で、自力でのクライマックス・シリーズ(CS)進出に黄色信号がともったチームを救う。

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若きサウスポーが、チームの連敗阻止へ“8度目の正直”に挑む。28日楽天戦に先発する2年目の河野が「チームに、まだ(CSの)チャンスがありますし、何とか貢献したい」と、先発での今季初勝利へ意欲を口にした。

前半戦の途中から中継ぎに配置転換となったが、28試合に投げて防御率0・29と抜群の安定感を誇ったことが評価され、後半戦に入り、再び先発ローテーションの一角に加わった。しかし、先発では7試合に登板し、いまだ白星なし。前回ロッテ戦(札幌ドーム)は今季自己最長の6回1/3を3安打1失点と好投も報われず、4敗目を喫した。

投球の幅を増やし、殻を破るため、現在は「チェンジアップより抜かずに、フォークより速くない」という新球を習得中だ。「バッターも自分も、何を投げているか分からない」という“魔球”で、ひとまず「河野ボール」と名付けた。26日のブルペンでは、荒木投手コーチを打席に立たせ試投。お披露目へ「チャンスがあれば投げてみて(打者の)反応を見て、使えるのであれば、使っていきたい」と話した。

楽天戦は今季初先発。救援では7試合で8回1/3を無失点に抑えているが「ちょっとでも先を見ようとすると、足をすくわれる。隙を見せないように、目の前の打者と勝負していきたい」と、気を引き締める。チームは引き分け以下で、自力でのCS進出の可能性が消える。崖っぷちのチームを救えるか。【中島宙恵】