東京学館・粟飯原龍之介内野手(3年)は、DeNAが3位指名し交渉権を獲得した。

高校通算33本塁打の長打力に、50メートル5秒9の俊足と強肩。走攻守そろった大型遊撃手だ。

粟飯原は「自信があるのは長打力です」と胸を張る。高校で長打力を伸ばした。中学では足を生かし小技が得意な選手だった。「1年夏の県大会、船橋啓明戦で本塁打を打って、楽しくなりました」。芯でしっかり捉えたときの感覚が忘れられない。体の使い方、ボールに回転をかける意識で振り練習を重ねた。

昨年は、コロナ禍で練習自粛の間、体重を増やすことに重点を置き、食事と筋力トレーニングに力を入れた。時には体重30キロの弟に、背中に乗ってもらい腹筋に、持ち上げたりと、家族の力も借り体重は10キロ増。長打力は飛躍的に伸びた。今年は1番に座り、長打力に塁に出ると走る。昨秋の千葉県大会では3本塁打を打ち、県準優勝、関東大会出場に貢献した。

運動神経の良さが持ち味だ。小学校時代は野球以外に、学校の部活で陸上、水泳、バスケットに冬は駅伝と、いろいろな種目に挑戦した。走り幅跳びでは小6時、成田市の大会で4メートル40で1位を獲得したほど。中学では成田シニアでプレー。部活ではバレー部に所属。運動神経を発揮してきたが、野球に自分の人生を賭けた。「打って走って投げて。やっぱり野球が好きなんです」とニッコリ笑う。

「ここというところで得点をとれる。チャンスでの長打力を見て欲しいです」。地道に積み上げた運動神経を、プロ野球で発揮する。

千葉県香取市出身。180センチ、85キロ、右投げ左打ち。