優勝&ホームラン王獲得へ、オリックスのラオウこと杉本裕太郎がシーズン最終戦に魂を込める。

「泣いても笑っても、あと1試合。そこを勝つということしか考えてない。1年間の総仕上げだと思って、全打席全球集中してやっていきたいです」

消化試合なし。残すは25日の楽天戦(楽天生命パーク)だけ。Vの行方を左右する決戦だ。杉本は現在32本塁打。2位のソフトバンク柳田(28本)とは4本差、3位のロッテレアード(27本)とは5本差をつけており、自身初のタイトル獲得も目前に迫る。

語気を強めて「優勝したい」と語るも、本塁打王については「そっちも正直気になりますね…」と本音をポロリ。背番号99は「引き続き、1点でも多く点を取れるように頑張りたいです」と気持ちを引き締める。

ひそかな野望は、3歳上のT-岡田への“タメ口”だ。T-岡田が10年に本塁打王を獲得した際の本数が33本で、本数を追い抜くと敬語が免除される約束。「この前、『はよ抜いてくれよ』と言われました」と笑顔。タメ口解禁には2発が必要だが、今季の1試合2発は3度あり、期待も高まる。30歳で覚醒したラオウ杉本が、歓喜の瞬間をもたらす。【真柴健】