ソフトバンクが1日、ペイペイドームの1軍全体練習で4位からの巻き返しへ再スタートを切った。

練習冒頭の円陣では、新たに「特別チームアドバイザー」に就任した王貞治球団会長(81)が約7分間にわたり訓示。異例といえる猛ゲキを飛ばした。

「今回はクライマックスにも出られないという結果になったけど、結果に対していつまでもグジグジ言っても仕方がない。今年負けたことは、我々に気付きを与えてくれる」。王会長の口調は熱を帯び、身ぶり手ぶりを交えながらと、気持ちの切り替えを訴えた。

そして「我々は常にいい変化をしなくてはいけない。ここに止まっていられないんだよ。常に自らの最高のものを求めていこう」と秋季キャンプ、オフに向けて、来季への目標を持って前進することを求めた。チーム最年長の和田は「今にもユニホームを着そうな、生き生きとした目で語られていた。背筋が伸びた気持ちです」と言った。

藤本新監督の下で変革期に入ったチームに、王会長が現場により近づいたところからサポートする。加えて、これまでコーチングアドバイザーとして陰でチームを支えた金星根氏が「監督付特別アドバイザー」としてユニホームを着ることになった。監督通算1315勝の王会長と、韓国球界で通算1372勝を挙げた名将の金氏が前線に立ち、計「2687勝」の経験で新体制を盛り立てる。【山本大地】