広島堂林翔太内野手(30)が今季取得した国内FA権を行使せず、残留することを発表した。契約内容は細部まで詰めることなく、球団と2度目の交渉で決断した。

「こんな僕でも12年間、カープでやらせてもらって、育ててもらって。そういう気持ちが一番にありました。家族も広島という地がすごく好き。愛着があるというのが一番です」。広島愛を貫いた。

野村当時監督の下で全試合に出場した12年の1軍デビューから、いいことばかりではなく、苦しい時間も長かった。昨季は111試合に出場して打率2割7分9厘、14本塁打、58打点の成績を残したが、今季は70試合で打率1割9分、0本塁打、5打点に終わった。「今年こんな成績でも、(球団から)必要だということを言ってもらえた。また恩返しできるようにと思っています」。視線は巻き返しを期す来季に向いている。