これがレジェンド魂だ! 日米球界のレジェンド、イチロー氏(48=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が18日、ほっともっと神戸で女子高生と熱戦を演じた。

【写真特集】イチローVS女子高生 笑顔で談笑 死球謝罪も>

友人らと結成した草野球チーム「KOBE CHIBEN」のエースとして、高校女子硬式野球選抜チームとのエキシビションマッチに出場。147球を投げ切り、完封勝利をマーク。途中、足がつる場面もあったが野球への情熱を見せた。

   ◇   ◇   ◇

高校3年生の女子球児たちは興奮しきりだった。イチロー氏と投打での対戦。気迫に圧倒された。3番手の吉安清(せい、至学館)は「オーラを感じて、打ち取るのが難しいと感じた」と素直に振り返った。

最速127キロ右腕はツーシームで芯を外し、投ゴロに打ち取った。23年発足予定のプロ野球巨人の女子チームに内定した投打二刀流。イチロー氏はその打撃練習をベンチから凝視していた。「あの子は別格」と投打の実力に感心していたという。それを聞いた吉安は「見てもらえただけでうれしい」と感激した。

動画アプリTikTok(ティックトック)で全国的人気を誇る松本里乃投手(高知中央)は「雰囲気がすごくて緊張した」と言うが、スライダーで二ゴロに抑えた。打者でも対戦し、スライダーに腰を引いて見逃し三振。驚きのあまり跳びはねた。「当たる! と思ったら真ん中で。まじビックリでした。私は2回でもきついのに、147球はすごい。野球に対する気持ちを感じました」と高校生らしく笑った。

4番の神野百花捕手(福知山成美)は2度も死球を食らった。2回、それまで外角中心だったイチロー氏が内角に投げてきた。「左脇腹にめり込みましたが痛さよりも、イチローさんが投げた球が当たってうれしくて」。2打席目は抜けたスライダーが左腕に当たった。147球の全力勝負に、神野は「本気で自分たちに向かってくれたのがうれしい」と喜んだ。

元日本代表でもある中島梨紗監督(34)は試合前にイチロー氏に「120キロでも打てない」と“示し合わせ”をしていたが、実際には初球から134キロ。まるで手加減なしだった。「夢のような時間。あんな間近に見られただけで感激。全力で真剣勝負してくださったのがうれしかった」と感謝。女子野球界が刺激に包まれた。【柏原誠】

▽富田彩加(京都外大西、7回にチームで唯一外野に飛ばす中前打) スピードが女子と格段に違い、変化球もキレキレ。とてもうれしかった。

「僕が日本で野球選手だったの知ってる?」イチロー氏の優しさに質問次々>

イチロー氏「初めてですよ」試合中にけいれん 女子高生と熱戦/一問一答>