ロッテ山口航輝外野手(21)が3日、新年の誓いを1句に込めた。

大阪府内の実家に帰省中に披露したのは「新年に 刻む想いは 30発」。作品の感触については「想いは固まっていたので、すぐに頭の中でひらめいて降りてきました」と満足そうに振り返った。

中学時代に伊藤園主催「お~いお茶 新俳句大賞」で入賞。お茶のパッケージに作品が公開されたエピソードから、1軍デビューした昨年は五七五キャラが定着した。全部で14句を披露し、年間大賞として「春の夜 夢にまで見た 初アーチ」を自薦していた。

ただ、成績に満足はしていない。プロ3年目の昨季は開幕スタメンを勝ち取りながら、シーズンでは9本塁打に終わった。「オフに下半身を鍛え直して、スイングスピードも上げていきたい」という若者が掲げる今季目標は「30発、最低でも20発です」。86年の落合博満以来、ロッテで30発を放った日本人野手がいない。同じ秋田県の高校出身の山口がそこを狙う。

今季は本拠地のお立ち台限定での一句披露を予定している。ノルマは5句。「ZOZOマリンのお立ち台で、何度もファンの皆様に喜んでいただけるような句を詠んで、オフにはテレビ番組からオファーをいただけるように頑張ります」。昨冬の契約更改の席では、芸能人らの俳句披露で知られる「プレバト!!」(TBS系列)への出演に「出られるなら、出たいです」と話していた。広く名を売る1年にする。【金子真仁】