広島のドラフト3位中村健人外野手(24=トヨタ自動車)は気持ちをコントロールし、右打席で50スイングした。

15日の大野練習場での合同自主トレから全体メニューに直球とカーブのマシン打撃メニューが導入された。「いい打球を打ちたくなって小手先だけになるというか、ミートしにいきそうになると思っていた」と事前に自己分析。「とにかく下(下半身)を使って、右足を蹴る(ように体重移動する)ことを意識して」と、丁寧にスイングを重ねた。

隣のケージではドラフト6位の末包昇大(すえかね・しょうた)外野手(25=大阪ガス)が110キロの巨体を揺らしてバットを振っていた。「末包さんはスイングがすごくて、体もすごい。負けたくなくて、力みそうになる。とにかくリラックス、リラックスと思って」と再び精神をコントロール。「(末包さんとは)体が違うので、僕が力んでも勝負にならないと思う」。中村健は与えられた役割を全うする。

照準は2週間後の1月30日。その心は「1月31日に(キャンプ地への)移動だと思うので30日の時点で遠投とかしっかり距離投げられるということと、スパイクはいて100%の出力のスプリット出せること」。即戦力として期待されている右のスラッガーは残り2週間で完全体をつくりあげる。【前山慎治】