早実と中大の監督として日本一に導き、20年8月7日に肺がんのため94歳で死去した宮井勝成氏をしのぶ会が15日、都内のホテルで行われた。

野球関係者や教え子など、約300人が出席した。早実で57年センバツ初優勝したソフトバンクの王貞治球団会長兼特別チームアドバイザー(81)は、弔辞で「私にとって、宮井さんは永遠に不滅であるという存在でした。私は、何か困ったときがあったときに宮井のおやじさんだったらどういう風に考えるかなと、常に最終的に考えがいくほどの存在でした」と語った。

宮井氏は55年から母校早実の指揮を執り、春2回、夏2回、甲子園出場。59年から93年まで中大の監督として東都大学リーグ優勝8回、全日本大学選手権優勝3回。多くの教え子がプロで活躍した。しのぶ会の会場には、在りし日の写真や記念品などが飾られた。時間をかけて見た王球団会長は「野球界にとって大きな存在で、アマチュア野球界の苦しい時代も頑張っておられた。土台を作ってくれたから今がある。宮井さんは、今まで通りしっかりやれよと言っていると思う。また若い人たちのためにも、頑張りましょう」と話した。