“鳴尾浜記念2022”の勝者は-。阪神は22日、新人合同自主トレ恒例の3000メートル走を実施し、1軍キャンプに内定しているドラフト2位の鈴木勇斗投手(21=創価大)が強烈な末脚でトップをさらった。

鳴尾浜球場の内周(1周400メートル弱)を8周するレースで鈴木は中盤、あえてペースを落とした。「後半もたないと思った。森木が飛ばしていたので、落ちるのを待ちました」。一時は4位まで後退して体力を温存。ラスト1周で森木大智投手(18)に約10秒離されていたが、残り半周で捉えると、一気にまくった。森木に約10秒差つけ12分33秒でフィニッシュ。「まだ余裕はありました」と涼しい顔だ。

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計算されたペース配分でレースを支配する策士ぶりを見せつけ「周りを見ながら走れた。そういう落ち着きをピッチングに生かしていきたい」とうなずいた。「自分1人で投げたらリリーフの方とかも休める。1イニングずつ全力で抑えることを考えながらやっていきたい」。クレバーなスタミナ配分を生かし、完投数にもこだわるつもりだ。

新人合同自主トレ3度目のブルペン入りでは、捕手を立たせ30球を投じた。「キャンプ初日からブルペンで(捕手が)座って投げていける状態を作っていきたい」。沖縄・宜野座ではハナを切り、先発争いへ割って入る。【中野椋】