日本ハム新庄剛志監督(50)が、18年ぶりの再会を喜んだ。

5日、春季キャンプは第2クール初日。午前9時前に名護球場入りしたBIGBOSSは、球場正面で「I AM チン太」の横断幕を掲げた1人の青年に近づき「お~! あの当時の!」と、自らの股間付近に手を当て驚いた表情を見せた。「奇跡の…知ってる?」と報道陣の方へ振り返り、昔のエピソードを披露。「むちゃくちゃ小さい時、オレの打ったボールが、この辺(股間付近)に当たって、痛すぎて病院に行ったら病気を発見できた。4年間のリハビリで動けるようになって、野球部に入って、副キャプテンまでやってね。よかったね」と、目尻を下げた。

“奇跡のチン太君”は、沖縄・名護市在住の運送会社社員、亀里涼太さん(28)。小4の時、04年の春季キャンプを見学に名護球場を訪れていたところ、現役時代の新庄監督がフリー打撃で放った打球が、外野フェンスを越えて亀里さんの股間付近に直撃した。以来、友人たちからは「チン太」と呼ばれるように。病院へ行ったところ「大腿(だいたい)骨頭すべり症」であることが発覚。左右股関節の手術を受けるなど、入院生活は4年にも及んだ。「早期発見が出来て、ある意味、ミラクルでした。もう少し、病院に来るのが遅れていたら、一生、車いす生活だったかもしれないと医師からは言われました」と亀里さん。中学を卒業するまで、野球をプレーすることが出来た。

“恩人”との再会を果たし、ガッチリと握手。亀里さんは「覚えていてくれたのが、びっくりだった」。握手したBIGBOSSの手は「冷たくて柔らかかったです」と、にっこりほほ笑んだ。