ロッテ佐々木朗希投手(20)の日本代表トップチームデビューが極めて有力になった。

7日、石垣島キャンプを視察した侍ジャパン栗山英樹監督(60)は、163キロ右腕がマウンドに立つと一塁側ベンチ横から捕手後方へ歩き出した。ベストポジションから、無限の可能性を秘めた30球に熱視線を送った。

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3月5、6日には初陣となる台湾との強化試合(東京ドーム)がある。メンバー構成は若手主体の方針。代表選出に向けて「折り合いを付ける。やっぱりスケール感が違うよね。選ぶとか選ばないとか今は言えないけど、間違いなく日本のエース格の投手」と、代表入りの可能性が高いことを示唆した。

昨季も日本ハム監督として2度対戦。「去年の終わりぐらいから手がつけられなくなるなという雰囲気があった」と能力の高さは体感していた。この日の舞台はブルペンではなく、メイン球場のマウンド。左打席に佐藤都が立ち、マスクはドラフト1位の松川虎生捕手(18=市和歌山)がかぶった。スライダーとフォークを交え、2月上旬ながら最速157キロを計測した。

佐々木朗は19年、U18(18歳以下)W杯に出場する高校日本代表として日の丸を背負った。トップチームに選ばれれば自身初となる。「そういう試合で投げられたら選手としてさらに成長できる。投げてみたいなと思います」と意欲的で、緊張感のある球場の中心からアピールした。

先発投手はシーズン開幕への調整もあるため、ロッテ側の協力も必要になる。昨夏の東京五輪では、金メダリストの中にロッテの選手は1人もいなかった。井口監督は「1人でも多くうちの選手を選考してほしいなと思います。日の丸を背負って投げる朗希の姿をね、我々も見てみたい」。送り出す気満々で、メンバー決定を待つ。【鎌田良美】