4番バトルだけじゃない、虎の開幕マスク争いも熱い! 阪神坂本誠志郎捕手(28)が、日本ハムとの練習試合に「7番捕手」で先発出場し、対外試合1号となる先制2ランを放った。

「5番DH」の梅野隆太郎捕手(30)も同点に追いつく適時二塁打。正妻争いに熱が帯びてきた。

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敵地名護のスタジアムに坂本の快音が響き渡った。両チーム無得点の5回2死三塁。2ボールから左腕福田の内寄り速球を強振すると、打球は左翼ポール際の芝生席に飛び込んだ。「ランナーがいたので何とかかえしたいという気持ちが強くて、(結果的に)最高の形になった」。先制2ランに加え、守りでも先発藤浪を3回32球で無失点に導き、「緩いボールもこの前の紅白戦から投げていて今日も使えた。もっともっと良いものを求めていけたら」と今後を見据えた。

梅野との正捕手争いについて問われると、揺るぎない決意を言葉にした。「もちろんそこに気持ちもありますし結果も求められる。試合になったらやるかやられるかでやっているので、絶対やってやりたいし、やられたくない」。選手間投票で主将に就任したプロ7年目は、グラウンドでもチームの中心で戦う覚悟だ。

矢野燿大監督は「捕手は守りを大事にしているけど、打てないんじゃ使いにくい。形になりそうなところまで来ている」とさらなる成長に期待した。「ちょっと宜野座に帰ろうか」と指揮官の判断で試合後は急きょ、キャンプを行う宜野座に戻って野手陣は打ち込んだ。坂本も満足することなく室内練習場でバットを振り続けた。正捕手の座は泥臭くつかみにいく。【中野椋】