1歩、2歩…。打球を目で追いながら、確信したかの表情で歩みを進めた。絶好調の巨人中田翔内野手(32)が、本拠地東京ドームで192日ぶりとなる今季1号ソロをたたき込んだ。 

【ニッカン式スコア】巨人-西武詳細スコア

7回1死、西武松本の146キロ外角直球をやや詰まりながらも振り切って“確信歩き”。打球は右翼ポール際に着弾した。「とにかく内容にこだわって取り組んでいます。良い角度をつける事が出来ました」と振り返った。対外試合6戦連続安打とし、14打数6安打、打率4割2分9厘と絶好調のバットが止まらない。

沖縄でのこっぱずかしい記憶を払拭(ふっしょく)した。27日、オープン戦・DeNA戦(セルラースタジアム那覇)の4回無死満塁。好感触で捉えた打球は大きな弧を描くもバックスクリーンへわずかに届かず中犠飛に。「打った瞬間にいったと思ってしまった。2、3歩歩いてから走ってセンターフライでダサかった。風に負けているようじゃ、しっかりスピンがかかってないのかなと思いました」。風のない東京ドームで地の利を生かした。

安定した守備では継続的にチームを支える。7回無死一塁、強烈なゴロを横っ跳びで捕球し、併殺を完成させた。制球に苦しむ育成の堀岡を助け「普段から投手や内野手を出来るだけカバーしたいと思っています。これからも守備でもチームに貢献できるように頑張ります」と頼もしい。「自信しかない」を掲げる今季、巨人の中田翔に爆発の予感が漂う。【小早川宗一郎】