天国から地獄へ-。開幕ローテ入りが確実の先発阪神伊藤将司投手(25)は、6回9安打6失点と課題を残した。

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立ち上がりから低めに球を集め凡打の山を築き、3回まで強力ソフトバンク打線を完璧にねじ伏せた。「自分自身の状態やボール自体は悪くなかったと思います。ただ…」。直後に落とし穴が待っていた。

10者連続アウトで迎えた4回1死、佐藤直に中堅手前に落ちる二塁打を許し、柳田、グラシアルと3連続二塁打を浴び2点を献上。1死二塁から栗原に右越え2ラン、松田に右越えソロと2者連続で被弾。今宮の左前打で6者連続ヒット。左飛、四球を挟み、2死一、二塁から牧原大、佐藤直に連続内野安打で6失点目。最後は柳田を三邪飛に仕留め、悪い流れを断った。「高めにボールが集まってしまった」。5、6回は両サイドのコーナーを丁寧に突き、立て直した。

開幕まで残り1試合の登板を挟み、先発が有力な30日広島戦(マツダスタジアム)へと向かう見込み。大きな波のあった左腕に矢野監督は「シーズンじゃなくてよかった。ちょっと状態として上がったのかなと思うけど。しっかり反省してやるしかない」と指摘。収穫と課題が出た試合となった。【古財稜明】