3連敗…。広島は中日戦(バンテリンドーム)で難敵柳裕也投手(27)に3安打完封負けした。唯一の得点機だった9回1死一、二塁も4番ライアン・マクブルーム内野手(29)が三ゴロ併殺打で万事休す。開幕から6連勝で乗り込んだ名古屋でまさかの3連敗。5日からは本拠地に戻って、6連勝中と波に乗る首位巨人を迎え撃つ。

【ニッカン式スコア】3日の中日-広島戦詳細スコア

広島は9回に唯一つくった得点機もつながらなかった。先頭の西川龍馬外野手(27)が快投を続ける柳から遊撃への内野安打で出塁。犠打と四球で1死一、二塁の好機をつくった。打席には4番マクブルーム。しかし、カウント1ボールから外角低めのカットボールで芯を外され、三ゴロ併殺打に倒れた。スコアボードには9つの「0」が刻まれた。歓喜の雄たけびを上げるマウンド上の右腕と対照的に、赤く染まったレフトスタンドから大きなため息が漏れた。

昨季、最優秀防御率と最多奪三振に輝いた右腕を攻略できなかった。9イニングで5度の3者凡退。8つの三振を奪われ、12球団一番乗りで完封勝利を許した。佐々岡真司監督(54)は「良い投手。そう簡単には…。低めに丁寧に投げられて打ちあぐねた。また当たる投手なのでなんとかしないといけない」。手玉に取られた好投手の打開策を練る。

横浜と広島の地で開幕ダッシュを決め込んだ打線が名古屋で鳴りを潜めた。開幕から6戦で42得点。6連勝を引っ提げ、中日との3連戦を迎えた。ところが終わってみると3戦でわずか5得点。自慢の強打はつながらず、3連敗に終わった。指揮官も「この3連戦なかなか点は取れなかった」と遠い本塁を嘆いた。

チームは休養日を挟み、週明けから本拠地で戦う。相手は6連勝と波に乗る首位巨人。「地元に帰って、もう1回やり直し!」。佐々岡監督は自らにもカツを入れるかのように言って球場をあとにした。【前山慎治】