ソフトバンクが今季初の2桁安打で、球団では77年以来となる開幕から4カード連続の勝ち越しを決めた。

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決勝打を放ったのはベテラン松田宣浩内野手(38)だ。同点に追いついた直後、6回1死満塁で右中間を破る3点三塁打。「大型連勝の中でも全く貢献できてなかったので。やっと貢献できた1勝でうれしい」。今季初打点が値千金の一打になった。

今季がプロ17年目。開幕スタメンこそつかんだが、結果が出ずにベンチにいる時間が増えた。藤本監督は「試合に出てないときもしっかりベンチで声を出してくれているし、使いたいなという気持ちにさせてくれますよね」と腐らない姿勢を評価。前日6日は5試合ぶり先発で、3番起用も5打数無安打と応えられなかったがすぐにやり返した。

ベテランらしい数字も付いてきた。すでに現役最多だった三塁打数は67となり、村松外野守備走塁コーチらを抜いて歴代11位タイとなった。「それが今日、本当に一番言いたかった!村松さんがいつも、三塁打になりそうな時に止めてるんですよ。ずっと。越されたくないから。でも、村松さんめっちゃ喜んでました」。三塁コーチャーとの秘話? も明かして喜んだ。

この日柳田が離脱。主力不在の苦境でベテランが光った。「柳田選手、栗原選手はチームの主力やし、そういう意味では大変やけど、それをカバーするには束になることしかない。そこの道しるべみたいなことをできたらいいかなと思っています」。松田が背中で、声で、若きチームを引っ張る。【山本大地】

 

○…今季初登板となった先発レイが、7回途中3失点ながら初勝利を手にした。5回までは4三振を奪い2安打無失点投球。「前半はすごくいい感じで投げることができたと思う」。6回にバレラに逆転2ランを許したものの直後に打線が逆転。白星を手にした。「最後の2イニングは少し制球に苦しんだけど、全体的には満足のいく投球だった」と納得の表情。昨年は家族の事情もあって途中退団した助っ人右腕は、再加入後の初白星に「昨年の初登板の時よりも内容がよかったので、安心した」と笑顔だった。

○…三森が先制弾を含むマルチ安打に四球で3度出塁とリードオフマンとして躍動した。3回、先頭打者で右翼テラス席に2号ソロ。「1打席目に結果を出せなかったので、2打席目こそという気持ちで打席に入りました」。6回にも先頭打者で左前打し大量4得点の口火を切った。7回にはダメ押し点をアシストする犠打。今季初の牧原大との1、2番コンビで計5安打4得点。藤本監督も「1、2番がすごく活躍して機能してくれた」と絶賛した。

▽ソフトバンク牧原大(今季初の2番中堅で先発出場。7回、左翼超えの適時三塁打)「真っすぐを捉えることができました。とにかく積極的にいくことと、自然体で自分の打撃をすることを考えて打席に入った。大事な場面で追加点を取ることができて良かったです」

▽ソフトバンク・グラシアル(7回の中前適時打に)「真っすぐをしっかり捉えることができた。自分のスイングでいい打撃ができた。チームが勝てるように力になっていくだけだよ」

▽ソフトバンク・モイネロ(5試合ぶりの登板で9回を3人で抑え)「久しぶりの登板でしたが、自分の中ではすごく良い投球だったと思います」