今秋のドラフト候補に挙がる亜大の青山美夏人(みなと)投手(4年=横浜隼人)が8安打9奪三振で2試合連続完投し、今季3勝目を挙げた。

亜大打線は、1-1で迎えた3回1死二、三塁から山下滉介内野手(4年=岡山理大付)の右犠飛で勝ち越しに成功。4回からは国学院大の2番手、田中千晴投手(4年=浪速)に7回まで1安打に抑えられたが、青山が安定した投球でリードを死守。8回には山下が2死一、三塁から甘く入った138キロのスライダーをレフトスタンドへ運ぶ3ランを放ち、試合を決めた。

青山は試合後、「真っすぐで押せていて、要所でインコースも攻められた。コントロールにも自信があったので、攻めていけたと思います」と胸を張ったが、自信もって臨んだマウンドだった。

「今までは終盤にボールが弱くなったりスタミナ不足で代えられることがあったんですが、スタミナがついて、終盤でも強い球を投げたり、完投もできている。自分も自信になっています」。この冬は、多い日で1食1~2キロのご飯を食べ体重を88キロから94キロに増やした。トレーニングも並行して行い、投げ込みや走り込みにも耐えられる体ができた。「何かを変えなければいけないと思っていた」と最終学年、ドラフトイヤーにすべてをかけている。

生田勉監督(55)も「自信をつけているので、今日は代えるつもりはなかった。上出来じゃないでしょうか。100点満点。本人にとっても、チームにとっても収穫です」と目を細めた。チームは、たとえ失点しても「青山さんが抑えてくれる」と全幅の信頼を寄せる。今や青山はチームの柱。亜大のエースとして、頂点へ導く。【保坂淑子】