鷹の守護神に配置転換の可能性が浮上した。ソフトバンクが楽天に敗れ、「マイナス0・5差」で今季初めて首位から陥落した。1点リードのの9回1死一塁。守護神の森唯斗投手(30)が、西川に痛恨の逆転2ランを浴びた。勝利を祈っていた鷹党の悲鳴が、北九州の空に響く。「ツーシームが甘くなってしまった。申し訳ないとしか言えません」と、マウンドでがっくり肩を落とした。

【ニッカン式スコア】16日のソフトバンク-楽天戦詳細スコア

これで今季チームは4敗目。うち3敗は、森が敗戦投手になっている。直近では12日のロッテ戦(長崎)で、0-0の9回に3失点。開幕前から「9回は森」と明言してきた藤本監督は「4敗中3敗が森というのは、本人も一番ショックじゃないかなと思う。そのへんはまた、ピッチングコーチも入れて本人と話し合っていく」と、配置転換の可能性を否定しなかった。代役には左腕のモイネロや、「7回の男」又吉が候補に挙がる。

森は昨年5月に左肘を手術し、わずか30試合の登板にとどまった。今季も春季キャンプで右前腕部の張りを訴えて調整遅れ。リーグトップの6セーブも、防御率は3・60と本調子ではない。右腕は「自分自身、もう後がない。やり返さないといけない」とリベンジを誓ったが、不安は拭えない。

開幕8連勝の快進撃で首位を快走してきたが、その座を初めて譲った。17日には3年ぶりの鹿児島開催。9連勝中の平和リース球場で、首位奪還を目指す。【只松憲】