亜大がドラフト候補に挙がるエース・青山美夏人投手(4年=横浜隼人)の好投で、2勝1敗とし、勝ち点を挙げ単独首位を守った。

試合前のブルペンでは「調子が悪かった」が、「逆に力が抜けて、スピードじゃなくて、コントロールで勝負しようと思った」と、初回から安定した制球力で、真っすぐにスライダー、ツーシーム、カーブ、カット、スプリットと多彩な変化球を交え打ち取った。8回110球を投げ2安打9奪三振で無失点。今季5勝目。青山は「上(優勝)を目指してやっていくには、今日の一戦が大事になる。エースにふさわしい投球ができるように、と思っていました」と胸を張った。

初戦の反省が生きた。中大との1回戦では先発し、3回を投げ6安打3失点。タイブレークで勝利したものの、ふがいない投球に反省した。1戦目のビデオを何度も見返し、相手のスイング、ボールに対しての反応を、正捕手の草部真秀捕手(4年=常総学院)と話し合った。この日は「タイミングをずらすこと」をテーマに、ストライク先行で変化球を操った。「今日はしっかり打者を見て、タイミングをずらせたと思います」と、一戦ずつ成長し結果につなげている。

首位を走るが、投手事情は厳しい。1、3戦目は青山、2戦目は経験の少ない下級生投手がつないでいる。生田勉監督(55)は「青山は疲れている、1回戦でノックアウトされても責められない。彼(青山)におんぶに抱っこでは…。ただ、少しずつ代わりになる投手が育っている。青山の頑張りが、チームの相乗効果になっていますね」と話した。エースの粘投とともに、一戦ごとにチームも成長している。【保坂淑子】