ソフトバンクが今季初のサヨナラ負けを喫した。2-2の延長11回。森に代わる新守護神のモイネロが、2死二塁から紅林に決勝の左前打を浴びた。歓喜のオリックス勢を尻目に、ホークスナインはぼうぜん。助っ人左腕の2年ぶり黒星で2カード連続の負け越しが決まり、藤本監督は「悔しいね」と肩を落とした。

勝利は目前だった。2点リードの9回。8回まで2安打で3年ぶり完封が目前だったエース千賀がつかまった。代打野口、1番福田にこの試合初めて連打を許す。1死満塁となり、主砲の吉田正に155キロ直球を痛打された。指揮官は「千賀は『全く疲れてない』と。ちょうど100球だったけどね。エースやし、9回は千賀でいくと決めていた」と振り返る。エースに命運をゆだね、結果は裏目に出たが「千賀を責めることもない。いい投球してくれていたしね」と、9回2失点の力投を見せた右腕をかばった。

波に乗れない日々が続く。これで今季3度目の2連敗。連勝も4月7、8日に2連勝して以来、約2週間遠ざかる。開幕8連勝の後は12戦して4勝7敗1分け。最大「9」あった貯金は「5」に減った。首位楽天とは1・5ゲーム差に開いた。だが、ズルズルと後退するわけにはいかない。

22日は札幌への移動ゲームで、日本ハムとの3連戦。開幕カードでは新庄BIGBOSSを黙らせる3連勝を飾った。指揮官は「もう勝負なんで、打たれたらしょうがない」と、前向きに切り替えた。北の大地で立て直す。【只松憲】

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▽ソフトバンク千賀(9回5安打2失点)「球数的にも気持ち的にも、9回のマウンドに上がらない選択肢はなかった。野村(勇)の初ホームラン、佐藤(直)の初ヒットなど、いろいろな“初”があった中で、9回で試合を終わらせることができなくて申し訳ない。次の登板で良い投球ができるようにしたい」