巨人が新外国人マット・シューメーカー投手の投打にわたる活躍で接戦を制し、今季2度目の6連勝を決めた。登板前日の「チームが勝てるように、試合をしっかり作って長いイニングを投げられるようにしたい」との意気込みを体現。多彩な変化球を制球良く投げ分け、7回2死まで完全投球の好投。大記録への期待が高まったが、A・マルティネスに左翼線への二塁打を浴びた。それでも動揺することなく、続くビシエドを遊ゴロに仕留めた。

【ニッカン式スコア】23日の中日-巨人戦詳細スコア

バットでも魅了した。中日先発松葉の前に、打線は5回まで2安打無得点と抑え込まれた。6回、先頭で中前打で出塁した大城を一塁に置き、打席にはシューメーカー。バントの構えから2球連続ファウル後に強振し、右前に初安打を放った。ここから好機を広げ、2死満塁から中日の2番手祖父江の暴投で、自ら先制のホームを踏んだ。

シューメーカーは9回に2安打目を打たれたものの、後続を抑え完封。来日初勝利を飾り、巨人に今季11個目の貯金をもたらした。

◆マット・シューメーカー 1986年9月27日、米ミシガン州生まれ。08年にエンゼルスとドラフト外で契約。13年初昇格。14年に16勝4敗、防御率3・04を記録しエ軍の新人勝利記録を更新。同年オフに日米野球で来日。ブルージェイズ、ツインズを経て昨季はツ軍とジャイアンツの傘下3Aでプレー。メジャー通算128試合46勝41敗、防御率4・24。日本食が好きで、特にすしが好物。愛称は「シュー」で、巨人の練習参加時には「靴屋じゃないよ」とユーモアを交えて自己紹介した。「オツカレシタ(お疲れさまでした)」など、日本語習得にも意欲を見せる。188センチ、102キロ。右投げ右打ち。

▽巨人桑田投手チーフコーチ(シューメーカーに)「直球、スライダー、スプリットと全てが3ボールからでも自信を持って投げられる。野球に取り組む姿勢も素晴らしいし、低めに集めるという基本を大事にしている選手ですね。本当にいい結果が出てうれしい。(9回続投は)中6日なんでね。135球以内であれば僕はいけると思っている」