ビックリ仰天弾!! 高卒4年目の阪神小幡竜平内野手(21)が、通算194打席目でプロ初本塁打を放った。

阪神佐藤輝明先制2ラン、小幡竜平プロ初本塁打などで快勝/ライブ詳細

代打で途中出場して2打席目の7回2死二塁。ヤクルト大下の初球、高めに浮いた144キロ直球を捉え、右翼席最前列へ2ランを運び、7点差とダメを押した。試合中に出した談話では「見ている方々は非常に驚いたと思いますが、僕自身も驚いてます」と思わず本音をこぼした。

試合後、改めて「いや、驚きました」と目を丸くした。打った感触を問われた際、近くにいた佐藤輝に「(バットの)先っぽでーす!」と横やりを入れられ、「そんなことないです」と笑顔で否定。「打った瞬間は外野が前の方にいたので、『抜けてくれ!』って感じでした」。記念球は関係者を通じて手元に届いた。2年前のプロ初安打の際は「両親に渡します」と話したが、「本塁打はめったに打たないので、自分で大切にします」とまた笑った。

矢野監督は試合前にバットの出し方を指導していた。「竜平は本塁打をバンバン打つ打者じゃないけど、プロで初めて打つのはすごくうれしいことやと思う」。自分のことのように喜び、背中を押した。「打つ方でアピールしていければもっともっとスタメンで試合に使っていけるような素材。まだまだ守りも成長せなアカンねんけど。打つことにも貪欲に、さらにいってくれたら」

キャンプから二遊間を争い、オープン戦は打率2割8分6厘を残し、初の開幕1軍に入った。ただ、主に守備固めで二塁での先発は9試合。この日も途中出場からインパクトを残した。糸原、熊谷らとの二塁争いに「やっぱり打てば出られる。とにかく打撃をもっともっと上げて、スタートから出られるように頑張りたい」。記念弾で得た自信を胸にアピールを続ける。【古財稜明】