ハマの頼れる4番は「2ストライクの鬼」へと進化を遂げる。DeNA牧秀悟内野手(24)が、2試合連続の10号3ランを放ち、新人から2年連続の2ケタ本塁打を達成した。3回2死一、三塁、中日松葉のカットボールを左中間席へ。球団では桑田武、村田修一以来3人目の快挙に「(記録は)知らなかったです」と驚きながら、「うれしいです」と笑みがこぼれた。

「進化」の跡は、カウント別の打撃データに如実に表れる。今季は0-2、1-2、2-2、3-2と投手有利とされる2ストライクと追い込まれた状況で打率2割8分3厘、4本塁打をマーク。昨季の2割4分3厘から大きく上昇する。試合前の時点で2ストライク後の打率は、トップの巨人吉川に次ぐ2位にランクインする。

開幕前、投手目線で牧の「進化」を感じたのは、三浦監督だった。「打ちにいった中で、しっかりと見極めて見逃ししているなと。バットが止まる。現役時代に感じたのは、ああいう止め方をされると投手は嫌だなと。見切られているというかね」。中日戦の2発も追い込まれる中、見透かしたかのように投手の失投をとらえた。

ボールを遠くに飛ばす能力は、自らも驚くスピードで進化する。節目のアーチは「とらえたと思ったんですけど、入ると思わなかった」と告白。「そんなにホームランを打つタイプではないんですけど、非常にいい形でここまでこれています」と分析した。チームはバンテリンドームで01年以来の5連勝を達成。同球場で5戦3発の4番の活躍が連勝へと導いた。【久保賢吾】

▽DeNA三浦監督(球団3人目となる新人から2年連続の2ケタ本塁打の牧に)「昨年もすごかったですけど、今年もこれからいろいろ塗り替えていってくれると思います」

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