「剛腕対決」に負けた。ソフトバンク千賀滉大投手(29)が今季最短の4回でマウンドを降り、6安打4失点で2敗目を喫した。ロッテ佐々木朗と2週間ぶりの再対決だったが、5回もたずに降板。「野手の皆さん、キャッチャーの拓也(甲斐)に本当に申し訳ない。次の登板に向けて、しっかりとコンディションを整えます」と、タカのエースは肩を落とした。

初回から160キロを計測。それでも本来の姿とは程遠かった。1死満塁でレアードに押し出し四球などで2失点。3回にも2点を失った。相手は完全試合男の佐々木朗。あまりに重すぎる4失点だった。5勝目の佐々木朗は、試合後にヒーローインタビューを受けた。千賀の完敗だった。

藤本監督は、5回から捕手の甲斐を含めてバッテリーの交代を決断。「(千賀は)真っすぐを全然投げなかった。でも打たれているわけではないのでね。やっぱり真っすぐを投げないと変化球は生きてこない。バッテリーでもう1回ミーティングしてくれとお願いしました」と、理由を明かした。中盤以降、千賀と甲斐はベンチで話し込みながら試合を見ていた。76球での降板については「どこかに違和感があるとかそういう問題じゃないですよ」と、アクシデントではないことを明かした。

この日は今季初の「ルーフオープンデー」として、ペイペイドームの屋根を開けた。今季最多3万6956人の観衆が集まったが、連勝は「2」でストップ。福岡市内の空には、タカ党のため息ばかりが漏れていた。【只松憲】

 

○…打線は佐々木朗の前に6回1得点、9三振と沈黙した。最速164キロの直球と、鋭いフォークに歯が立たず。6回に牧原大の三塁打と柳田の内野ゴロの間に1点を返すのがやっとだった。藤本監督は「高く浮いたフォークは打ちにいかないと。どんどんカウント球でストライクを取られてしまう。なかなか難しいですけどね…」と嘆いていた。

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