阪神佐藤輝明内野手(23)が、「3発記念日」にしぶく2打点を挙げた。

1点を先制した直後の初回無死二、三塁。左腕佐藤奨のカーブを引きつけ、中犠飛で2点目を挙げた。チーム42イニングぶりとなる複数得点。「外野フライでも1点。しっかり打球を上げていこうと。(2点目が入り)それで乗っていけたので良かった」と納得顔だ。

3回1死一塁では、プロ2本目となる三塁打が適時打となり4点目。27打点は大山と並びチームトップとなった。その大山とそろって打点を挙げた試合は7連勝。マルテの負傷離脱後、3番に入る先輩との息もぴったりだ。矢野監督は「打順的には打点をどう挙げるか。泥臭い1点が欲しい場面もある。そういう意識を持ちながら打席には入れている」と目を細めた。

昨年の5月28日は西武戦で3本塁打。敵、味方、ファンを問わず度肝を抜いた。自身も何度も「プロで最も印象に残った1日」に挙げてきた。1年後、豪快アーチはなくとも勝利に貢献。縁起のいい日かと問われ「そうですね、はい」と笑顔。「寒いよりはいいんじゃないですか? 暖かい方が」。初夏に入り、全開ムードが漂ってきた。

24日には母校近大が、自身が在籍した20年秋以来、3季ぶりに関西学生リーグを制覇した。「激励して、ボールを贈った」と明かし、「全国レベルでやれることは少ないと思うので、選手権でも頑張ってほしい」と6月の全日本大学選手権に挑む後輩へエールを送った。1発だけでなく、ここぞで4番の仕事もできる。テル先輩はいつでも後輩のお手本だ。【中野椋】

○…阪神中野が初回に絶妙なセーフティーバントで内野安打とした。無死一塁、2ボールからの3球目を一塁側へ強めに転がし駆け抜けた。無死一、二塁とチャンス拡大し、こ回の3点につなげた。矢野監督は「2年目で視野も成長してきている。昨年は2番はちょっと大丈夫かなという心配が多かったけど、今年は拓夢(中野)ならできるんじゃないの、というところが増えてきている」と目を細めた。

【ニッカン式スコア】28日のロッテ-阪神戦詳細スコア