阪神が初回無死満塁の絶好機を生かせずロッテに競り負けた。

4番佐藤輝は左腕ロメロの151キロ高め直球で空振り三振。ロッテ内野陣は深めで、犠飛、内野ゴロ併殺でも先制点が奪える場面だった。続く原口、糸原も凡退し無得点。矢野監督は「初回がゼロでいってしまったのがすべて。一気に崩せるかもしれない状況だったので、悔しい。輝がやっぱりあそこ(初回)で打たないと」と厳しかった。

3点を追う8回、佐藤輝はZOZOマリンの右中間スタンド中段に豪快にライナーで12号2ランをたたき込んだが、1点及ばず。佐藤輝は「すごくいい感触でした。でも前の打席まで悔しい思いをしたので」と素直に喜べなかった。

今季53試合を消化し、3点差以上をはね返して勝った試合はない。ここまで佐藤輝は打率2割7分5厘、12本塁打、29打点といずれもチームトップの成績を残しているが、虎の4番として勝利を決める一打を求められている。佐藤輝は「反省点として、次につなげたい」と初回の三振を心に刻んだ。

連勝は2でストップ。日曜日の5連勝、デーゲームも6連勝で神話は崩れた。31日から甲子園に戻り、その悔しさをバットにぶつける。【石橋隆雄】

○…今季5度目のスタメンマスクをかぶった長坂が強肩を発揮した。初回に二盗を試みた角中をストライク送球でアウトに。2回2死一、三塁では高部に二盗を許したが、飛び出した三塁走者を狙い三塁送球。判定はセーフも、アグレッシブなプレーで盛り上げた。ここまで盗塁6企図を5度阻止し、阻止率は8割3分3厘。21日にお立ち台で「シビれました!」と連呼した男の“シビレーザー”が、ライバルの脅威となりつつある。

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