DeNA三浦大輔監督(48)が、試合の舞台裏や自身の思いなどを語る「月刊ハマの番長」。第3回は、5月の戦いぶりを振り返るとともに開幕投手を務めた東の抹消を決断した理由、思いなどを語った。【取材・構成=久保賢吾】

【DeNA三浦監督が自ら明かす舞台裏や思い/月間ハマの番長】一覧はこちら>>

-15日の阪神戦で開幕から白星なしの5連敗を喫した東克樹を抹消した

本当に悩みました。開幕投手を任せた以上、引っ張る選択肢もあったんですけど、あのままじゃダメだなと。いろんな思いがある中で、非常に複雑で難しい選択でした。

-決断したのはどんな思いから

自分も99年に開幕から6連敗を経験した。当時、監督だった権藤さんは投げ続けさせてくれたんですけど、何でだったんだろうかとか、自分とダブらせながら考えて。実は権藤さんのところに行って「ファームに行かせてください」と寸前まで言いそうになっていた。でも、その時思ったのは、乗り越えていくのは自分しかないんだなと。権藤さんは権藤さん、自分は自分のやり方がある中で、何が正解かというのは難しいですけど、1日でも早く、東本来のボールを取り戻すことがいいのではないかと思って、決断しました。

-ここまで10勝11敗の5月の戦いを振り返って

連勝もしましたけど、3連敗があったりとか、進んで戻って、進んで戻って。ただ、勝った時の内容は徐々に良くなってきています。負けた試合ではミスが多かったりとか、まだまだな部分はありますけど、成長できてる部分は感じます。

-4月は新型コロナ、5月は大田、三嶋、楠本ら主力が故障で離脱する中でも、悲観する姿はなく前向きに見えた

去年、こてんぱんに打ちのめされたので、その経験は大きいのかなというのもあります。主力が抜けても試合はありますから、逆にまた新しい戦力を見つけるというか、出てくるんじゃないかという方の楽しみがあります。

-その中で若手に感じたものは

関根は(28日西武戦で)死球が当たって、相当痛かったと思うんですけど、塁上の表情から「俺は出たいんだ。代えないでくれ」というのがすごく伝わった。蝦名も(25日ソフトバンク戦で)代打で出て、狙い球を仕留めきれず悔しがって、追い込まれてから意識を変えて、逆方向にヒットを打った。去年、代打で見逃し三振した時と比べればだいぶ変わってきているな、と感じましたね。

-そういう気持ちの部分も求めている

もちろんです。グラウンドで戦うまでにはしっかりと練習しなくてはいけないのですが、最終的には気持ちと気持ちの戦いですから、それが一番大事だと思います。