阪神矢野燿大監督がリーグ戦再開後も捕手3人併用を継続する考えを明かした。梅野が右脇腹痛から復帰した交流戦終盤の6連戦では梅野、坂本、長坂が2試合ずつスタメンマスクをかぶった。矢野監督は「もっとハイレベルな争いをしてくれればいいけど。誰かがボンッて抜けてくれれば、そうしていくし。現状、俺はそういうふうに受け止めていないんで、そうする必要がある」と、横一線を強調した。

指揮官は「みんな持ち味は違うし」と、投手との相性でコンビを組ませる。セ・リーグは交流戦の敵地のように指名打者が使えるわけではない。3人とも打率が1割台では、打撃のいい西純らが再び8番に入る可能性も高い。シーズンも中盤に入っていくだけに、不動の正捕手を、この3人の中から勝ち取ることを期待した。

 

〇…梅野は正捕手奪回へ打撃をアピールしていく。ここまで故障もあり35試合で打率1割7分、1本塁打、4打点と寂しい数字が並ぶ。「今はきつい状況だが、自分の状態、感覚は、すごくよくなってきている。結果がついてきたら気持ち的にも変わる。数多く出られるように一生懸命頑張っていきたい」と、復調へ手応えをつかんでいる。2軍の厳しさを味わい、1軍でプレーできる喜びも原動力とする。

○…大山がドラフト1位主軸トリオで助け合うことを誓った。3人がそろって打点を挙げた試合は昨季から7戦7勝だ。「その選手が打てば勝てる。いろんな貢献の仕方があると思う。毎回、いい結果が出るわけではない。やっぱりカバーしあい、打席の中で助け合いながらやっていきたい」と、配球の傾向などの情報交換はもちろん、3人が線となってつながることで、得点力アップにつなげていく。

○…中野が昨季の30盗塁超えへ意欲を示した。現在リーグ1位のヤクルト塩見に1差に迫る2位の14盗塁。シーズンは78試合を残し、キャリアハイ更新は可能だ。「去年の数字は超せるようにやっていきたい。塁に出る機会が増えれば、チャンスで後ろに回っていくことも増えると思う。積極的にしかけていこうと思います」と気合十分。昨季の盗塁王が、積極走塁でセ界をかき回す。

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