巨人が緊急補強に動いた。パドレス傘下3Aエルパソを自由契約となっているイアン・クロール投手(31)と入団契約に合意したことが4日、分かった。近日中に正式発表される。クロールは鋭いスライダーを軸に150キロ前後の直球と変化球が武器の左腕。メジャーでの登板243試合はすべて中継ぎのスペシャリストで、エンゼルス大谷や日本球界復帰を果たした広島秋山とは元同僚だ。巨人が課題のブルペン陣を強化し、巻き返しへの態勢を整える。

◆巨人のブルペン事情 昨季19セーブの最速166キロ右腕ビエイラは9試合で2敗、防御率9・82と不振。20年17セーブのデラロサも15試合1セーブ、同3・95でファーム調整中だ。成長過程の鍬原、平内に加え左腕の今村、高梨が勝ちパターンで登板する機会が多いが、守護神大勢につなぐ方程式を確立できるまでには至っていない。先発陣も早いイニングで崩れる場面も多く、リーグ2位の322得点ながら得失点差はマイナス22。投手陣の立て直しは最重要課題になる。