日本ハムのコディ・ポンセ投手(28)が、本領発揮の快投だ。ロッテ戦(ZOZOマリン)でチームはサヨナラ負けを喫して来日初勝利は逃したが、7回4安打1失点と好投。「石川亮のリードと野手陣に助けられた。特に外野の3人には今度、ご飯をおごろうと思います」と自らのことは触れず、守備でもり立ててくれた野手陣に感謝した。

「ハシラナイ」が好きな日本語だというが、この日のボールは強風や雨にも負けず、走っていた。ロッテ打線を力で押し込みながら、エンジン全開となったのは4回無死満塁の大ピンチ。150キロ超えの直球や変化球も丹念に低めに集めて無失点で切り抜けた。終わってみれば、長打を許したのは7回に同点ソロを浴びた佐藤都だけだった。

「ノーウオームアップ」も好きな言葉だと言って笑う。冗談で周囲を和ませてチームに溶け込むが、試合前には入念にウオーミングアップを実施。BIGBOSSらのZOZOマリンの強風対策に耳を傾ける姿も。しっかり準備したうえで「汗をかくのが好き」と湿度の高い中でも投球の質も落とさなかった。

「やることをやっていれば必ず勝ち星は付いてくる」と信じている。黄色のドゥーラグと呼ばれるかぶり物を頭に巻き、帽子の下からチラ見せしながら来日最長となる7回を力強く投げきった。新庄監督も「十分。次も先発で投げてもらいたい」と及第点。ポンセは「験担ぎは逆に運が悪くなるのでしない」と、黄色のドゥーラグはいったん封印するが、こちらも好きな日本語である「オネガイシマス。イチ、ニ、サン」と、勝利を重ねる時は近そうだ。【木下大輔】

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