巨人は2度の土壇場ドラマで、負け試合を引き分けに持ち込んだ。

0-1で迎えた9回2死、ドラマが生まれた。巨人吉川尚輝内野手(27)がDeNA守護神の山崎の初球をたたいた。真ん中高めに来た148キロ直球を狙い澄ましたように、ひと振り。右中間席に突き刺さる同点4号ソロが、巨人ファンをよみがえらせた。

「何とか塁に出ることを考えていました。初球のストレートを芯で捉えることができて最高の結果になって良かったです」と喜びをかみしめた。

再び2点のリードを許し迎えた11回1死一塁。代打グレゴリー・ポランコ外野手(30)が打席に。カウント3-1からDeNA平田が投じた外角高め143キロを、左中間スタンドへ運んだ。6月25日ヤクルト戦(神宮)で2発を記録して以来の11号2ランとなった。

試合は投手戦だった。中8日で先発した山崎伊はプロ最長の7回95球を投げ、4安打1失点の好投。その裏で今季ノーヒッターの経験があるDeNA今永は巨人打線に対し、6回2死まで無安打投球。その今永から初安打を放ったのも、9回同点弾の吉川だった。

○…2本目の劇的同点弾を代打ポランコが放った。2点を追う11回1死一塁、カウント3-1からDeNA平田が投じた外角高め143キロを、左中間スタンドへ11号2ラン。9回2死からの吉川の同点弾に続き、再び同点に追いつき「阿部コーチから『自分のパワーを生かせる打撃をしよう』とアドバイスをいただき、すごく集中して自分の全部を出せた」と興奮気味に語った。

▽巨人原監督(2本の同点本塁打に) (吉川は)2アウトから、ね。(ポランコは)良いところで、いいホームランが出ましたね。

▽巨人山崎伊(自己最長の7回を4安打1失点と好投) 野手の皆さんに助けてもらいながら、初めて7イニングを投げることができました。

▽巨人高梨(8回から2番手で登板し、4者連続三振で1回1/3を無安打無失点) 投手有利のカウントで進められるようにということを意識した結果です。

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