阪神湯浅京己投手(23)が、初の球宴でも「アオイクマ作戦」を実行する。ザナックス社製作の球宴用グラブが完成。練習時にも使用しており、一番好きな色という紫がベースだ。座右の銘の「雲外蒼天」の刺しゅうの下には青色の熊のイラストが添えられている。

ア・オ・イ・ク・マ。それぞれの頭文字に「焦るな 怒るな 威張るな 腐るな 負けるな」と意味が込められ、語呂合わせになっている。プロ1年目の秋、2度目の腰椎骨折をした直後、BC富山時代の伊藤智仁監督(現ヤクルト1軍投手コーチ)に「アオイクマ作戦で頑張れ」と励まされたことがきっかけで、今でも大切にしている言葉だ。

「なるほどな、いい言葉だなと思って、グラブには絶対に入れています。けがで焦ったり、いらいらしたり、いろいろするじゃないですか。でも、その言葉を見て、自分の心を落ち着かせていた。少しずつかもしれないけど、自分にとって大切な言葉になっていきました」

また、スパイクも紫色のオールスター限定カラーを採用。今季途中から「ローカット」から「ミドルカット」に変更したといい、球宴でもミドルカットを採用した。同社担当者は「弊社プロアドバイザリースタッフの広島カープ九里亜蓮投手がミドルカットのスパイクを着用しているのを見て、『ミドルカットを試してみたいです』とリクエストが入り作成しました。湯浅投手からは、『足首が固定される感じでしっくり来ていい感じです』というコメントをもらっています」と説明。足元の安定も、飛躍の要因の1つになっている。

担当者は「湯浅投手は本当に野球用具が大好きで、いつも目を輝かせながら用具の打ち合わせをする姿がとても印象的です。今回のオールスターゲーム用グラブとスパイクの打ち合わせをしている時も、こちら側も楽しみながら、ワクワクして内容を決めることができました」と明かし、「当社の元プロアドバイザリースタッフの藤川球児氏が、ザナックスブランドの用具を使用して、オールスターゲームで数々の伝説をつくり上げてくれましたので、湯浅投手は今回が初出場になりますが、ザナックスブランドの用具を身にまとい『湯浅京己伝説』をつくり上げていってもらいたいと願っています」とエールを送った。【中野椋】

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