DeNAから楽天にトレード移籍が決まった伊藤裕季也内野手(25)は、右の大砲として開花する可能性を秘める。今季はイースタン・リーグで打率3割、4本塁打、33打点と結果を残しながら、宮崎、牧、ソトら内野手が充実したチーム事情から1軍でのチャンスは限られ、1軍では7試合に出場し、打率0割7分7厘だった。

高校時代は名門の日大三でプレーし、立正大では3年時から4番を任され、4年時には主将を務めた。秋季リーグの優勝決定戦では決勝弾を放ち、明治神宮大会では初戦の九州共立大戦、決勝の環太平洋大戦で決勝アーチを放つなど、勝負強さが光った。大学日本代表にも選出されるなど、長打力を秘めた打撃への評価は高かった。

ドラフト2位で入団したDeNAでは1年目に21試合に出場し、4本塁打を放ったが、20年以降はチャンスも少なかった。それでも、長打力と勝負強さは健在で、今春のキャンプでは沖縄電力との練習試合で9回にサヨナラ本塁打をマーク。持ち味の打力を仙台の地で発揮することが期待される。