巨人の後半戦が始まった。コロナ禍の影響を受け、前半戦の最終カードから2カードが延期され、13日ぶりにペナントレースを再開させた。2点を追う4回に足を絡めた攻撃で相手のミスも誘い、一時は逆転するも、最後は阪神に押し切られて再逆転を許し、黒星を喫した。

空白の12日間はチーム活動の停止を余儀なくされた期間もあった。主力を含む、首脳陣、スタッフの新型コロナウイルス感染が次々に発表され、7月19日からこの試合の前日の8月1日まで計84人に及んだ。療養期間を終えた選手から個別に調整を再開させるも、実戦からは離れた。2軍戦に出場した重信、岡田、石川、戸根、桜井以外の大半の主力野手は7月20日ヤクルト戦(神宮)が最後の実戦だった。

定められている143試合のペナントレースを全力で進むことが使命となる。原監督は「ベストの選手たちでベストを尽くすということ。戦力が100という数字があるならば、毎日100というつもりで戦っていくというところですね」と言った。

再開初戦を落とし、3連敗で18年10月以来4年ぶりの借金6。秋に向けた真夏の戦いが再開した。【為田聡史】

▽巨人元木ヘッド兼オフェンスチーフコーチ(コロナ感染の影響が残る中、スタメンをどう決めたか問われ)「ケガが一番怖いので、調子が良いうんぬんではなく元気そうな選手をスタメンに選んだ」

 

▽コロナ禍の巨人

◆7月18日 午後に2、3軍の選手とスタッフの計7人が発熱や倦怠(けんたい)感などを訴えた

◆同19日 イースタン・リーグ、ロッテ戦の中止を決定。2、3軍の選手ら163人にPCR検査を実施し、高橋ら選手11人を含む17人が陽性判定を受けた

◆同20日 ヤクルト戦前に大勢と菊地が陽性と判定。試合後には、出場していた岡本和、丸、中田に菅野ら選手20人に、元木ヘッド兼オフェンスチーフコーチや阿部作戦兼ディフェンスチーフコーチら首脳陣の計38人の陽性判定を発表

◆同21日 選手、監督・コーチ、スタッフら164人を検査し、山口ら選手8人を含む10人が陽性と判定。前半戦最終カードの22日からの中日3連戦(バンテリンドーム)延期が決定

◆同22日 同85人を検査し原監督と4選手、1軍スタッフの6人が陽性に。コロナ感染により、オールスターに選出されていた大勢、菅野、中田、岡本和、丸の出場辞退を発表

◆同23日 菊田ら選手2人と山口1軍投手コーチ陽性

◆同25日 穴吹1軍トレーニングコーチが陽性判定。7日間で計77人となった

◆同26日 2軍のDeNA戦に1軍から選手を派遣。21日から停止していたチームとしての活動を再開

◆同27日 療養期間を終えた一部の選手が個別練習を実施した

◆同28日 育成の勝俣を支配下登録したが、1軍で出場できる野手は10人で内野手は3人。チーム編成が不可として12球団の臨時実行委員会で29日と30日のDeNA戦(横浜)の延期を申し入れた

◆同30日 療養期間を終えて個別練習を再開した支配下選手は計30人(内野手11人)もコンディションが戻らず、12球団による持ち回りの臨時実行委員会で31日のDeNA戦(横浜)も延期が決定。立岡、育成の田中、沼田、ファームスタッフ1人が陽性に

◆8月1日 12球団と日本野球機構(NPB)による臨時12球団代表者会議が開かれ、2日の阪神戦から再開することが報告された。鍬原、太田、育成の与那原が陽性

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