ソフトバンク打線が大技、小技織り交ぜての攻撃でロッテ佐々木朗を攻略。今季3度目の対戦で初めて黒星を付けた。藤本博史監督(58)は「佐々木を6回でおろせたのが大きいね」と満足そうにうなずいた。

まずは「大技」からだ。2回先頭の柳田悠岐外野手(33)が、内角スライダーをとらえて右越えに先制の15号ソロを運んだ。「久々に、本当にうれしかったです」。柳田は試合前時点で、佐々木朗に今季6打数無安打と抑え込まれていた。「いつもやられている。いい投手なのでね。今、プロでやっていないと、こうやって対戦できない。それをかみしめてやっています」。この日は球宴でオリックス吉田正からもらったバットを使用し、昨年6月の対戦で放って以来の1発をお見舞いした。

さらに「小技」で攻め立てる。1死から中村晃、柳町の連打で二、三塁と好機を広げ、続く川瀬のスクイズが相手失策を誘い、1点を加えた。9番の甲斐も2者連続となるスクイズを成功させて、この回一挙3得点を奪った。

今季ここまで2度の対戦では1点ずつしか取れていなかった。藤本監督は「できるだけ動かしながらね。成功するか失敗するかはわからないけど、いろんなことをやっていきたい。普通にやっていてもなかなか点を取れない」と話していたが、狙い通りの攻撃になった。難敵攻略で2カード連続の勝ち越し。貯金は後半戦開始時点の6まで戻した。首位西武にも1・5差に詰め寄った。【山本大地】

○…ノーノー男・東浜が、完全男・ロッテ佐々木朗に投げ勝った。強風に対して直球主体の攻めで組み立て、乱れることなく7回1失点の好投。今季7勝目は6月8日阪神戦以来、2カ月ぶりの白星だ。「どの試合も反省して、試行錯誤してきた。うれしいものですね。ちょっと安心しました。まだ1個勝っただけなので、次が大事になる」と気を引き締めた。

▽ソフトバンク牧原大(8回にダメ押しの適時打)「3打席結果を出すことができてなかった中でのチャンスの場面、絶対にこの打席で取り返そうと強い気持ちで打席に入りました。粘って食らいついて打つことができました」

【関連記事】ソフトバンクホークスニュース一覧