最速148キロ右腕、東農大北海道の伊藤茉央投手(4年=喜多方)が7日、プロ志望届を提出した。「ずっとプロの舞台でやりたいと思ってやってきた。小さいころからプロ野球選手という存在に憧れていたので、自分みたいな選手になりたいと小さい子たちに憧れを抱いてもらえるような選手になりたい」と目標を描いた。

縁あって北の大地網走の大学に進学した。高校までは全国大会の経験はなかった。大学入学直後、19年6月の全日本大学選手権で4強入りに貢献。21年の同選手権では8強入りも、今年の大会ではベスト16止まりだった。悔しさなども含め大舞台で経験を積んだことで、少しずつ気持ちに変化が出始めた。「もっと上の選手と対戦したいと思ったり。2年生くらいから、はっきりとそこ(プロ)を目指すようになった」と視線を向け始めた。

福島・喜多方で生まれ育った。野球を始めたのは小学3年生の時。幼少期から同じ東北仙台に本拠地を置く楽天の話題はいつも身近にあった。08年リーグ最多21勝で沢村賞の岩隈久志氏(41)の投球する姿が記憶に残っている。

日本ハムの玉井大翔(30、佐呂間町出身)井口和朋(28)ら、同大を出てプロ入りし、1軍のマウンドに上がっている投手は多い。自身の持ち味は右横からコースに投げ分けができる投球。「使ってくださるならどこ(の球団)でも。精いっぱい頑張りたい」と運命の日を待つ。【山崎純一】

◆伊藤茉央(いとう・まお) 2000年(平12)11月19日、福島県喜多方市生まれ。喜多方塩川小3年の時に塩川ブルーファイヤーズで野球を始める。喜多方塩川中時代は軟式でプレー。喜多方高3年時の夏は3回戦進出。右投左打。最速148キロ。変化球はカーブ、スライダー、シンカー。家族は両親と兄。血液型O。176センチ、80キロ。

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