阪神の4回、ビッグイニングの起点は4番大山悠輔内野手(27)だった。4回の先頭で打席に立つと、3回まで無安打に抑えられていたヤクルト先発高梨の初球142キロ直球を鮮やかに左前へ。チーム初安打で、自身最長の13試合連続安打とした。この一打で点火した打線は、打者11人で4安打、4四球を絡めて6点を奪った。

前日6日から不振の佐藤輝にかわり4番に入った。この日も2四球を選び3出塁。今季53四球はチームトップで、リーグ4位。8月は打率3割4分と好調で、9月に入っても6試合で24打数8安打の3割3分3厘と好調さをキープしている。矢野監督は「いい時はもっといいと思っているし、今でいいとは思ってないけど」と、まだまだ物足りない様子。残り14試合で、月間10発を放った6月のような爆発を期待している。

常に高いレベルを求め「もっともっと上を目指していかないといけない。まずはチームが勝つこと」と話している大山が、4番として好調を保てば、3位争いもその先のポストシーズンも、頼りになる軸となってくれそうだ。【石橋隆雄】