ロッテ佐々木朗希投手(20)が5回4安打6三振で9勝目を挙げた。

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初回、佐々木朗が捉えられた。試合開始の21秒後、日本ハム1番木村に投じた154キロ外角直球を振り抜かれた。バックスクリーン左に飛び込んだ。プロ入り後初の先頭打者本塁打の被弾。「もう負けが許されない状況なので、チームが勝てるように頑張ります」。前日に発した意気込みに、いきなりの衝撃。苦い顔をした。

疲労回復が遅れ、中11日の登板に。初回、4打者連続で打球が外野へ飛んだ。前半戦13試合で324球投げた160キロ台は、この日を含めた後半戦6試合では14球にとどまる。井口監督は今回の登板間隔を空けたことに「初めてのローテーションですし、なかなか疲労感が抜けないというところはあると思うので」と話していた。1年のゴールが見える一方、体は雄弁だ。

5回に味方が4点取って逆転した。しかし、6回のマウンドには西野がいた。投手交代のアナウンスに場内がどよめく。「先制点は取られてしまいましたが、その後何とか抑えることができて、最低限の仕事はできたかなと思います。あとはチームの勝利を信じて腹から声出します」。5回58球のマウンドを終えると、その後は救援陣が無失点に抑え、9勝目を手にした。

○…井上の闘志に火がついた。同点に追いついた直後の5回2死一、三塁。直前に4番山口が死球を受け「山口の死球の後だったので燃えていました」と追い込まれながらも左前にしぶとく勝ち越し適時打を運んだ。6回には右翼線へ適時二塁打を放ち2安打2打点。1、2打席目はともに三振を喫しており、中盤でようやく相手投手陣を攻略した。負けられない戦いが続く中で「明日も勝てるように一生懸命頑張ります」と丁寧に話した。

▽ロッテ中村奨(6回の二盗で通算100盗塁)「(井上)晴哉さんとかが打ちたい気持ちを抑えて待ってくれたりしたおかげで、この数字までたどりついたと思います」

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