目指すは“日本のジャッジ”だ。日本ハム万波中正外野手(22)が7日、メジャーでア・リーグ本塁打記録を打ち立てたヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(30)のような打撃を目標に掲げた。打率3割1分1厘で62本塁打をマークした自身と同じ右の大砲のように、確実性のアップが課題の1つ。“ジャッジ化”へ向けて、10日から始まるフェニックスリーグで打撃フォームを試行錯誤する。

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万波も、感化されていた。「見ましたよ、何回も。ヤバいなぁって」。メジャーでシーズン62本塁打のア・リーグ新記録を打ち立てたヤ軍ジャッジの打撃に、シーズン中からくぎ付け。「やっぱり、そういう風に(なりたい)。あれだけホームラン、やっぱ打ちたいなと思います」と、自身と同じ右のスラッガーの理想型として掲げた。

最高のお手本の打撃を見て、感じたことがある。「いつも自分の間合いで振れている。極端に崩された感じがしないのが、一番すごい」。自分のスイングを確立して貫き通している姿に感銘を受けた。自身が克服すべき課題に通ずる。打率も3割を超えるジャッジのように「ちゃんとコンタクトできる確率を上げる」のが来季へ向けたテーマだ。

今季は14本塁打を放ったが、打率は2割3厘。「打率が伸びないと、これ以上ホームランも伸ばせない」と、実感する。抜群の身体能力から繰り出す飛距離は天性のもの。あとはバットの芯にボールが当たる回数さえ増えれば、打率も本塁打も伸ばせるはず-。今季は314打席で112三振という数字の改善へ、打撃の見直しは必須だ。

万波が参加する10日から始まるフェニックスリーグでは、ジャッジのように何があっても崩されない自分のスイングを探しにいく。「もちろん3割以上、打ちたいですけど、目先の目標は2割5、6分を打てる技術を何とか習得したい。そしたら、ホームランも自然と増えてくると思う。コンパクトに、どう振るかが1番のテーマです」。世界も驚くような大飛躍の土台を、宮崎で築いてくる。【木下大輔】