先発候補のソフトバンク板東湧梧投手(26)が、宮崎秋季キャンプ第1クール最終日の6日、来季「15勝」を目標に掲げた。新任の斉藤和巳1軍投手コーチ(44)からは「言葉に見合う振る舞いを」と、エースの心得を伝授された。

板東は今季終盤に先発として頭角を現し、9月24日ロッテ戦ではプロ初完封。クライマックスシリーズでも先発登板した。ローテーションの一角として期待がかかる来季に向けて、斉藤コーチからは「お前の目標はなんだ?」と問われ「2桁勝利」と答えた。すると斉藤コーチからは「具体的な数字は?」とさらに問われ「15勝」に定めた。板東は「(斉藤コーチから)お前はそれができるように1年間振る舞えと言われて、すごく重さを感じました」と、気を引き締めた。

現役時代は沢村賞を2度受賞するなど、鷹のエースとして君臨してきた斉藤コーチは「目標は高く持っても問題ないですし、それに見合うような取り組みが必要」と、目標を言葉にすることの重みを語る。「言葉にした以上はね。その言葉に責任を持ってくれたら。言うだけなら誰でもできるんでね。厳しい言い方ですけど」と、グラウンドの中だけではなく24時間、365日を投球向上に結びつける意識を求めた。

板東は斉藤コーチの存在に「身も入りますし、いい集中を持って臨めている」と感謝。偉大な元エースの言葉をかみしめ、さらなるレベルアップへ突き進む。【山本大地】

○…今季、自己最高の打率2割9分6厘をマークした今宮が、さらなる打撃向上に向けバットを振り込んでいる。「いかにコンパクトに、しっかりと強くいい打球を飛ばすか、ということを意識してやっています」。第1クール最終日のこの日もランチ特打に汗を流すなど志願の秋季キャンプ参加で懸命にバットを振る。守備でも三塁挑戦の栗原とともにノックを受けるなど意欲的。「初心に返ってというか、いい刺激を受けながらやっています」と充実した時間を実感しているようだ。

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